機動戦士ガンダムSEED DESTINY 第39話 「天空のキラ」

このアニメにしては珍しくしっかりとデュランダルがオーブへ攻めることの説明をしている。こういうしっかりとした答えが欲しかったんだよ。
オーブの強さ…第二次世界大戦の日本の特攻隊みたいな自己犠牲というものを強さだとラクスが言っている。これ自体はいいのだが、こういうのは何かしらのイデオロギー色を感じさせるように使われるのが常なのだが、この場面ではそのイデオロギー色をなくして事実として淡々とやっている。これはなかなか見れるものではないな。
新世界秩序……なんて聞こえのいい言葉かー!
戦争を機に新世界秩序の形成を考える。自分としては紺碧の艦隊を思い出すのだが、比較すると面白いかもしれない。やってることは似たようなことなのにどうして種運命の方が悪く見えるのだろうかと。
「人は世界のために生きるのではない。人が生きる場所それが世界だということを」
これが今作の最大の複線だな。ただこれをなんのテーゼもしくはアンチテーゼと使うかはまだわからないが。
「しょうがない」の思考停止をついにアスランが否定した。序盤の方から随分と長い複線だったな。まだその具体案が聞けてないのだがここで言ったのだ、やらないはずはない。しかし、今回は複線消化に費やしているな。後11話でどこまでいけるか。
マードックの「総員退避ー!」が今回の一番の見せ所だと思うのは自分だけだろうか。あの1場面に整備班の苦労がにじみ出ているように見える。
戦闘は……宇宙戦闘となると参考資料が空想科学読本ぐらいしかないからパス。ただ見ていてストライク(ルージュ)がだいぶ弱くなっている。ザクとかグフの方が設定的に強くなっているのを表しているのはよい。そして、ストライクのキラの攻撃を一機避けている演出があるのがストライクでのキラの限界を表しているのもよい。
だけどストライクフリーダムになると雲泥の差、いつもの光景が……まあ新型といえばこういう光景はよくあることだから文句はない。新型補正とも呼ぶし。
ところでドラグーンシステムを使う人間は皆ニュータイプみたいなピキーンになるのだろうか?それともキラのはただ攻撃に使う合図として使ったのだろうか?